NPO法人東京自由大学 2011年度アートシーン21
フライヤー
河P直美さん：『玄牝−げんぴん−』上映会に関するメッセージ
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河P直美さん：『玄牝−げんぴん−』上映会に関するメッセージ
一年をかけて通い詰めた愛知県岡崎市にある吉村医院は臨月の妊婦さんにもマキ割りを推奨しているという信じられない産婦人科の病院だ。きっと20代の頃だったら、そんなこと自分だったら無理だし、第一どうしてそんなことをしなければいけないのかもわからなかっただろう。かつてのわたしのように現代日本における出産の現実とイメージの中で、当たり前に病院の分娩台であかちゃんを産むと思っている人、または出産なんて女の仕事だろ。そんなしんどくて痛くてつらいことをしなくてよくて、男に生まれてよかったと思っている男性の方、まだまだ妊娠と出産なんて遠い先のこと、もしくは遠い昔のことと思っている人たち、と「玄牝」が幸せで奇跡的な出会いをしますように。それは、非常にごく少数派の選ばれた、もしくは強く自分で選んだ人たちだけの物語のようでもあるけれど、まったくもつて人間すべてに共通する現実でもあるから。
お産をテーマにした映画というよりは、いのちのかたちを描いた映画でありたいと想い、その姿に生まれるまでにこれまでで一番時間をかけて創り上げた映画です。16ミリフィルムで糸を紡ぐように現実を紡いだこの「玄牝」とたくさんの方がお会いできますように・・・。
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